6 ガミガミ言うと聞こえなくなる

子どもをしつけるとき、ガミガミ言って言うことを聞かせようとしても、うまくいきませんね。
そのときは怖いので(うるさいので)言うことを聞くこともありますが、内心は「こんちくしょう」と思っています。

ここで子どもの反応は大きく分けて二つに分かれます。

大人を突っぱねる子(ケース1)
 ↓
言うことを聞かなくなる
 ↓
悪い子のレッテルを貼られる
 ↓
ひねくれる
 ↓
自分は要らない子だと思い始める
 ↓
寂しい
 ↓
ストレスがたまる
 ↓
いつか爆発する
 ↓
「それ見たことか」とまわりの大人たちは思う

そのうち、ガミガミ言っても、言うことを聞かなくなります。
知らん顔です。

それはなぜでしょうか?
ズバリ、うるさいから!

「そんなこと言われなくてもわかっている」、
「いちいちうるさい」となります。

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大人に合わせる子(ケース2)
 ↓
表面上は言うことを聞く
 ↓
いい子でいたいから
 ↓
内心で思っていることと行動にズレが起きる
 ↓
我慢する
 ↓
寂しい
 ↓
ストレスがたまる
 ↓
いつか爆発する
 ↓
「なぜ、あんなおとなしい子が」……となる。

ガミガミ言うことは、拒絶しているということです。
「あなたが言うことを聞いたなら、愛してあげますよ」というメッセージなのです。
つまり、条件付きの愛情なのです。
「条件にそぐわないあなたなら拒絶しますよ」ということなのです。
「そんな子、いりません」といっているのと同じです。

「おりこうさんにしていたら、好きでいてあげます」ということです。
すると、子どもは「出来なかったらどうしよう」と不安になり、心配しはじめます。
ビクビクしている子になります。

他人の評価を過度に気にする人間になってしまいます。
天真爛漫さがなくなっていきます。
純真無垢さがなくなっていきます。

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突っぱねる子、合わせる子、どちらも悲劇です。
どちらも寂しくて仕方がないのです。

でも、子供だから、言い返す知恵がないから、弱いから、関係を修繕する知恵がないから、大人に丸め込まれてしまいます。
やり場のない悲しい気持ちを抱えることになります。

「世の中は理不尽である」と感じます。
「世の中は住みにくい」と感じます。
毎日が、つまらなくなってきます。

「○○が出来なくても、たとえ失敗したしても、そんなあなたを丸ごと好きなんだよ」という気持ちを、親子関係の前提条件として、きちんと言葉にして伝えることがとても大切です。
「そんなこと言わなくてもわかっているだろう」と想像して、ひとり納得するのではなくて、言わないことには伝わりにくいことだってあるのですから、ここは勇気を振り絞って、恥ずかしいかもしれませんが、「丸ごと好きである」ということを子どもにきちんと伝えるといいです。

これを言われた子どもは恥ずかしそうにするでしょうが、効果は絶大です!

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嬉しさのあまり、涙ぐんだり、変なことをして「おふざけ」するかもしれませんが、それは気持ちが伝わった証拠です。

ありのままの、欠点も含めた丸ごとの自分を受け止めてくれる人が身近にいることは、とても幸せなことです。
気持ちが安らぎます。
安心感があります。

受容されている子どもは、自分のことが好きになっていきます。
自信も持てます。
心が強い子になります。 
心が強い子は人に優しくできます。

他人の評価を気にしすぎることがありません。
改善点は素直に受け入れられます。
叱られても、素直に受け止めることが出来るようになります。

大好きな人に、丸ごと受け止めてもらえることほど、人を強くするものはありません。
だから、ガミガミ言うのではなくて、まずは聞いてあげること。
それなりの理由があるのだから。
そして、気持ちを汲んでいったん受け止めてあげます。

受容ですね。
「そうなんだ……、うまくいかなかったんだ……。」
「でも、そんなあなたが丸ごと好きなんだよ。」

【結論】
  相手の話を心から聞くからこそ、
  相手も話を心から聞いてくれる。

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